kazの徒然日記
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[3] 彼とわたしの事情[金弦3大ひな連載]
こんばんは!あなたのkazです。
「彼」と「彼女」の事情もいよいよ3話です。
話の数としては0話と2.5話を入れて5つ目になる訳ですが。ううんややこしい…。
0話、1話、2話を読んでない方はどうぞ先にそちらから御読み下さいませ。
2.5話は番外編と言った感じで読んでも読まなくても大丈夫です。
0話が序章、1〜2.5話が1シーズン、3話目からは次のまとまりです。
まずはかなでちゃん目線から、続きからどうぞです!
「彼」と「彼女」の事情もいよいよ3話です。
話の数としては0話と2.5話を入れて5つ目になる訳ですが。ううんややこしい…。
0話、1話、2話を読んでない方はどうぞ先にそちらから御読み下さいませ。
2.5話は番外編と言った感じで読んでも読まなくても大丈夫です。
0話が序章、1〜2.5話が1シーズン、3話目からは次のまとまりです。
まずはかなでちゃん目線から、続きからどうぞです!
[3] 彼とわたしの事情
なんとなくすれ違ったまま日々は流れて。
学院祭のためオケ部はまた忙しくなっていた。
演奏曲も決まって、2年生がメインで練習が進んでいく中、大地先輩とはあんまり会えなくなっていた。
律くんも大地先輩も他にも何人かの先輩は学院祭の演奏にも参加してくれると言うことで嬉しかったけれど…。
大地先輩はやっぱり受験勉強で忙しいみたいで、練習が終わったら急いで帰宅したり、参加できない日も多かった。
そんなある10月の帰り道のこと。
「よう、小日向。練習ごくろうだな」
「近くまで来たから寄らせてもろたよ。久しぶりやね、小日向ちゃん」
校門の近くに見覚えのある車が停まっていると思ったら、夏の間にすっかり顔見知りになった2人の姿があった。
「…近くに来たからって距離でもないだろうが」
隣で響也が呟くけれど、それもどこ吹く風と言った感じで2人は笑顔を浮かべてこちらを見てる。
「東金さん、土岐さん。こんにちは。お久しぶり…でもないですね」
思い返して見ればほんの2週間前に会ったばっかりだったと思い返し小さく笑いをこぼす。
東金さんは確かにと軽く肩を竦めるけれど、土岐さんは少し拗ねたように眉を顰めて。
「2週間も間が空いてるんや、充分久しぶりやろ。…会いたかったんや、小日向ちゃんに」
そう言いながら土岐さんの手はわたしの頬へと伸びてきて…、って、え?
「ちょ…!お前どさくさに紛れてかなでに触んな!」
響也の手が私を遠ざけるから、触れられることはなかったけれど…思わず顔が熱くなる。
大地先輩が一緒じゃなくて良かった…こんなところ見られたら勘違いされちゃう。
「全く…今ええとこやったのに、邪魔せんといて」
なぁ、小日向ちゃん。なんて言いながらもおとなしく手を引いてくれるからほっと一安心。
そうしてわたしたちが騒いでいるのも気にせず、東金さんは律くんに向き直って。
「如月、俺たちは今晩菩提樹寮に泊まるぞ」
「…解った」
「おい律!そんなあっさり!」
「如月弟は黙ってろ。俺は如月に言ってるんだ」
「俺は弟って名前じゃねえ!」
「…あっさりでは駄目ということか。では…星奏学院オーケストラ部部長として」
「律!そういう話をしてるんじゃねえよ…!」
一生懸命叫んでいる響也にわたしは思わずクスクス笑った。
東金さんと土岐さんが泊まるということで、その日の夕食はわたしが作ることになった。
せっかくだからおふたりが好きなものを作った方が良いかな?
…そうだ、肉じゃが作ろうかな…確か土岐さんも、好きだったはずだよね。
「…やあ、ひなちゃん。それが今日の夕食かい?」
「…っ!」
ごろん、びっくりしてジャガイモがシンクに転がった。
寮には居ないはずの人の声で…今ちょうど考えている人の、声だったから。
「ああ、驚かせてしまったかな?ごめんねひなちゃん」
振り返るとそこには大地先輩の姿があって。
今日は私服で、それがまたシンプルで似合っていて…格好良くて。
それに引き換えわたしはごく普通の普段着でエプロンも普通のいつも使ってる奴で。
あぁなんでもっと可愛い服を着ておかなかったんだろうと思わずしょんぼりしてしまう。
「…ひなちゃん、どうかしたかい?」
あ、いけない。物思いにふけっていたから大地先輩が怪訝そうな顔でこっちを見てる。
「あ、えと…こんばんは、大地先輩。
その…大地先輩が居たからびっくりして…今日は何かあったんですか?」
まさか、見ほれてましたとか、自分の服装に反省してましたなんて言えずに、とっさに誤魔化してしまう。
そんなわたしの言葉を聞いて大地先輩は少し苦笑した…ように見えたんだけど。
次の瞬間にはなるほどねと笑顔だった。
「確かに、寮生じゃない俺がここに居るのは不自然かな。
そうだな、あえて言うなら…君に会いに来たんだよ、ひなちゃん」
ジャガイモを拾ってくれてこちらに渡しながら、ウィンクと一緒にそんなことを言われたら!
意識しちゃうよ、大地先輩…。
でも…駄目、大地先輩は皆に優しいんだから…期待しちゃ駄目。
「も、もう…!大地先輩ったらまたそんなことを…」
赤くなっちゃった頬は隠せなかったけれど、普通にお返事出来た…と思う。
大地先輩はわたしの反応にやれやれ、と苦笑して見せて。
「ひなちゃんに会いたかったというのは本当なんだけどな。
律に渡すものがあったから、寮に寄ったらひなちゃんに会えるかと思ってね。
ちなみに今日の献立はなんだい?」
やっぱり、本当は律くんに用事があったんだ…。
わたしのため、じゃないんだよね。
やっぱり大地先輩はわたしを喜ばせるのが上手…上手なんだから、喜びすぎちゃいけないよね。
献立…そうだ、これは大地先輩を夕食に誘うチャンスかもしれない。
「あの、肉じゃがを作ろうと思ってます。
土岐さんと東金さんが見えてるので、お好きなものを作ろうと思って。
…大地先輩肉じゃが好きでしたよね?良ければ、食べて行きませんか…?」
大地先輩はしばらく難しそうな表情で固まっていて…何かを考えてたみたいだけど、すぐ笑顔を浮かべてひとつ頷いた。
「そうだな、せっかくのひなちゃんの手料理だし頂こうかな?」
むこうで待ってるよ、とひとつ微笑んでくれてから、大地先輩はロビーへと戻っていった。
ご飯を食べてってくれると言うのはすっごく嬉しかったんだけど。
なぜかわたしは、さっきの大地先輩のすごい難しそうな顔が…気になって仕方なかった。
-------------
以上、第3話でした!
神南組の喋りが良く解りません!特に蓬生さん!
これから活躍してもらわなきゃいけないのにこんな偽物蓬生さんで大丈夫でしょうか…不安が残ります。と言うか不安だらけです!
うちのひなちゃんはとにかく徹底的に鈍感の鈍ちゃんだと思ってます。
それが可愛いと思ってます!(必死)
次は大地目線です。
なんとなくすれ違ったまま日々は流れて。
学院祭のためオケ部はまた忙しくなっていた。
演奏曲も決まって、2年生がメインで練習が進んでいく中、大地先輩とはあんまり会えなくなっていた。
律くんも大地先輩も他にも何人かの先輩は学院祭の演奏にも参加してくれると言うことで嬉しかったけれど…。
大地先輩はやっぱり受験勉強で忙しいみたいで、練習が終わったら急いで帰宅したり、参加できない日も多かった。
そんなある10月の帰り道のこと。
「よう、小日向。練習ごくろうだな」
「近くまで来たから寄らせてもろたよ。久しぶりやね、小日向ちゃん」
校門の近くに見覚えのある車が停まっていると思ったら、夏の間にすっかり顔見知りになった2人の姿があった。
「…近くに来たからって距離でもないだろうが」
隣で響也が呟くけれど、それもどこ吹く風と言った感じで2人は笑顔を浮かべてこちらを見てる。
「東金さん、土岐さん。こんにちは。お久しぶり…でもないですね」
思い返して見ればほんの2週間前に会ったばっかりだったと思い返し小さく笑いをこぼす。
東金さんは確かにと軽く肩を竦めるけれど、土岐さんは少し拗ねたように眉を顰めて。
「2週間も間が空いてるんや、充分久しぶりやろ。…会いたかったんや、小日向ちゃんに」
そう言いながら土岐さんの手はわたしの頬へと伸びてきて…、って、え?
「ちょ…!お前どさくさに紛れてかなでに触んな!」
響也の手が私を遠ざけるから、触れられることはなかったけれど…思わず顔が熱くなる。
大地先輩が一緒じゃなくて良かった…こんなところ見られたら勘違いされちゃう。
「全く…今ええとこやったのに、邪魔せんといて」
なぁ、小日向ちゃん。なんて言いながらもおとなしく手を引いてくれるからほっと一安心。
そうしてわたしたちが騒いでいるのも気にせず、東金さんは律くんに向き直って。
「如月、俺たちは今晩菩提樹寮に泊まるぞ」
「…解った」
「おい律!そんなあっさり!」
「如月弟は黙ってろ。俺は如月に言ってるんだ」
「俺は弟って名前じゃねえ!」
「…あっさりでは駄目ということか。では…星奏学院オーケストラ部部長として」
「律!そういう話をしてるんじゃねえよ…!」
一生懸命叫んでいる響也にわたしは思わずクスクス笑った。
東金さんと土岐さんが泊まるということで、その日の夕食はわたしが作ることになった。
せっかくだからおふたりが好きなものを作った方が良いかな?
…そうだ、肉じゃが作ろうかな…確か土岐さんも、好きだったはずだよね。
「…やあ、ひなちゃん。それが今日の夕食かい?」
「…っ!」
ごろん、びっくりしてジャガイモがシンクに転がった。
寮には居ないはずの人の声で…今ちょうど考えている人の、声だったから。
「ああ、驚かせてしまったかな?ごめんねひなちゃん」
振り返るとそこには大地先輩の姿があって。
今日は私服で、それがまたシンプルで似合っていて…格好良くて。
それに引き換えわたしはごく普通の普段着でエプロンも普通のいつも使ってる奴で。
あぁなんでもっと可愛い服を着ておかなかったんだろうと思わずしょんぼりしてしまう。
「…ひなちゃん、どうかしたかい?」
あ、いけない。物思いにふけっていたから大地先輩が怪訝そうな顔でこっちを見てる。
「あ、えと…こんばんは、大地先輩。
その…大地先輩が居たからびっくりして…今日は何かあったんですか?」
まさか、見ほれてましたとか、自分の服装に反省してましたなんて言えずに、とっさに誤魔化してしまう。
そんなわたしの言葉を聞いて大地先輩は少し苦笑した…ように見えたんだけど。
次の瞬間にはなるほどねと笑顔だった。
「確かに、寮生じゃない俺がここに居るのは不自然かな。
そうだな、あえて言うなら…君に会いに来たんだよ、ひなちゃん」
ジャガイモを拾ってくれてこちらに渡しながら、ウィンクと一緒にそんなことを言われたら!
意識しちゃうよ、大地先輩…。
でも…駄目、大地先輩は皆に優しいんだから…期待しちゃ駄目。
「も、もう…!大地先輩ったらまたそんなことを…」
赤くなっちゃった頬は隠せなかったけれど、普通にお返事出来た…と思う。
大地先輩はわたしの反応にやれやれ、と苦笑して見せて。
「ひなちゃんに会いたかったというのは本当なんだけどな。
律に渡すものがあったから、寮に寄ったらひなちゃんに会えるかと思ってね。
ちなみに今日の献立はなんだい?」
やっぱり、本当は律くんに用事があったんだ…。
わたしのため、じゃないんだよね。
やっぱり大地先輩はわたしを喜ばせるのが上手…上手なんだから、喜びすぎちゃいけないよね。
献立…そうだ、これは大地先輩を夕食に誘うチャンスかもしれない。
「あの、肉じゃがを作ろうと思ってます。
土岐さんと東金さんが見えてるので、お好きなものを作ろうと思って。
…大地先輩肉じゃが好きでしたよね?良ければ、食べて行きませんか…?」
大地先輩はしばらく難しそうな表情で固まっていて…何かを考えてたみたいだけど、すぐ笑顔を浮かべてひとつ頷いた。
「そうだな、せっかくのひなちゃんの手料理だし頂こうかな?」
むこうで待ってるよ、とひとつ微笑んでくれてから、大地先輩はロビーへと戻っていった。
ご飯を食べてってくれると言うのはすっごく嬉しかったんだけど。
なぜかわたしは、さっきの大地先輩のすごい難しそうな顔が…気になって仕方なかった。
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以上、第3話でした!
神南組の喋りが良く解りません!特に蓬生さん!
これから活躍してもらわなきゃいけないのにこんな偽物蓬生さんで大丈夫でしょうか…不安が残ります。と言うか不安だらけです!
うちのひなちゃんはとにかく徹底的に鈍感の鈍ちゃんだと思ってます。
それが可愛いと思ってます!(必死)
次は大地目線です。
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面白そうなので追加してみました。
超鈍足更新予定(笑)
HN:
カズマヤエ
性別:
女性
職業:
残念な事務員
趣味:
絵描き・妄想・ゲーム
自己紹介:
お絵描きと妄想とゲームが大好きなどこにでもいるごくごく普通の残念な事務員。絵は遅筆、妄想を形にするのが巧くなく、反射神経も推理力もない残念なゲーム好き。
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