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kazの徒然日記

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図書戦SS 『Calling』

こんばんは!あなたのkazです。
サイトの更新もせずにこそこそブログ失礼してます。
それでも2ヶ月ぶりくらいって……!

最近ホントに寝ても覚めても図書戦です。
原作もマンガもアニメも実写も無節操に大好き過ぎて辛いです。
堂郁至上すぎて!
仕事がアレやコレで撃沈してるんですが、妄想が心のビタミン、萌えは何よりの特効薬ですな!

と言う訳で萌えを吐き出すだけの簡単なお仕事!

別冊1と2の間くらい?
名前の呼び分けが出来ないネタです。また。
こう言う段々親密になって行くあたりが大好きなんです。

今回はちょこっと年齢制限があがってるかもしれない?
R13くらい?かなと。凄い中途半端!
いちゃあまが素敵に掛けるテクはどこに行けば買えますか?












『Calling』




机を叩く振動に柴崎は視線を向ける。
自分のものではないそれは新婚ホヤホヤの友人の携帯だった。
新居のキッチンに立つ友人に向けて声を張る。
「笠原、携帯鳴ってるわよ」
誰からー?と問いかける声に苦笑しながらディスプレイを眺めれば「堂上教官」の文字が浮かんでいる。
「堂上教官だけど?」
声を投げてやると、ガシャンと大きな音がした。
「堂上教官から!?」
エプロンで手を拭きながら郁が戻ってくるもタッチの差で電話が切れてしまった。
あー、と声をあげて肩を落とす郁を見ながら、柴崎は楽しそうにコロコロと笑う。
一挙一動が楽しいのは寮で一緒に暮らしていた頃から重々承知していたが、それに堂上絡むと面白さは倍増する。流石恋する乙女モードとでも言ったものか。それはどうにも強力で結婚した所で効果が薄れることがないらしい。
笑うなよう、とむくれる郁に追い討ちとばかりに問いかける。
「ねえ、あんたまだ『堂上教官』って呼んでるの?」
笠原と呼ぶ友人の姓が堂上に変わったのは少し前だが、変わる前から名前で呼んで欲しいと言われたと惚気られた事があった。
それを指摘してやるとうう…と小さく唸る。
「メモリもまだ教官のままだし?」
電話を折り返そうとした矢先にもうひとつダメ押しすると、あっと声を上げて携帯をお手玉させる。
それがさらに慌てさせることとなり、結果受け取り損ねて床に落とした。
「あー!」
女性初の図書特殊部隊である郁にとって、さらに言えば特殊部隊の中でも群を抜いて反射神経が優れている郁にとっては珍しいことだが、その反射神経を著しく鈍らせるほど動揺している訳で。
慌てて拾って傷がないか確認する郁が面白くて可愛らしくて、素直な郁がやっぱり好きなのだ。
がばっと郁に抱きついてぐりぐり頭を撫でてみた。
「あんたってホント、時々思い出した様に可愛くなるのよねー!」
「時々ってなんだっ!離れろー!」
このやり取りも郁が寮を出てからは久しぶりで、郁の反応に離れがたくなるのは仕方のないことだった。


*


郁から電話が返ってこない。
堂上は沈黙を保っている携帯を暫く睨んでいたが諦めて机に置いた。
退社時間から考えればこの時間はちょうど夕食を作っている頃か。本当なら作る前に連絡をしてやりたかった。明日は公休だしきっと官舎に戻れるのは相当遅くなるだろう。
やはり電話ではなくメールにするべきだったかと少し悔やむ。
ただ、ゆっくりメールする余裕がないのも確かだ。
「堂上!酒が足らんぞ!」
仕事を人に丸投げすることが得意な上司が言い出した飲み会に引きずられているのだから…。
「家に連絡するくらいの時間は頂けませんかね!?」
自棄になって怒鳴り返したところで、そんな自分の反応が肴になることを失念していて肩を落とす。
「家にか、奥様にだな!」だの「おうおう、王子様改め旦那様も大変だな!」だの「どうして今日夫人同伴じゃないんだ呼んでこい!」だの好き勝手遊ばれて頭痛がした。
なんだこの駄目なおっさん達は。
「堂上!」
この上酒はまだかとジョッキを掲げる上官達に思わず額を押えた。
この駄目な大人達は感傷に浸る間も与えてくれないらしい。
「解りました!今店員呼びますから!」
盛大なため息をついて襖を開け、店員を呼び酒の手配をする。
俺も俺もとついでに頼むおっさん達を一喝してなんとか注文を取り纏めた。
…と、そこに。
「おーい堂上!『郁』から電話だぞ!」
どうやら次は机上の携帯に呼ばれていたらしい。
呼ぶ声はあからさまな冷やかしの声で。
「おう、郁からか」「そうか郁か」「郁が…」
「あんた達に郁と呼ばせる謂れはない!!」
言葉を切るように声を荒げると携帯を握りぴしゃりと襖を閉じた。
げらげら笑う声を頭から排除して通話ボタンを押す。
「郁、すまん」
BGMになっている騒ぎ声と自分の発言で大体を察したのだろう郁が電話の向こうで小さく苦笑したのが解った。
「隊長に捕まっちゃったのなら仕方ないよ。でも…明日公休だからってあんまり飲みすぎないでね」
郁の可愛らしさに心が安らぐ。家庭を持つとはこういうことだ。荒んだ堂上の心が郁に癒されていく。
「あぁ、解ってる。…お前、晩飯はもう作り終わったか?」
「晩ご飯!?ご飯は、えーっと…」
電話の向こうで躊躇う間が空いた。なら明日食べるからと口を開こうとした時。
「堂上教官、お邪魔してます」
電話先の声が変わった。柴崎だ。遊びにきているのだろう。
「柴崎か、もてなしも出来なくてすまないな。ゆっくりしていけ」
「お言葉に甘えて、新妻の手料理はあたしが有難く頂きます」
柴崎はいつもどおりの軽い口調でそう進言する。
何気ないその言葉は夕食を作っている郁もその夕食を食べられない堂上もフォローするものだ。
柴崎の機転には相変わらず恐れ入る。堂上は小さく安堵の息を吐いた。
「お前が食べてくれるなら郁も喜ぶだろう。よろしく頼む」
頼まれました、と鮮やかな声が返る。
そしてふふと笑う声が耳に入り、首を傾げる。
「…何か笑う所だったか?」
「いいえ、堂上教官はちゃんと『郁』なんだなと思っただけです」
笑いを含むその声に思わず声を詰まらせる。
からかわれていることがむず痒くて憮然とした声になった。
「結婚して笠原ではないんだから、プライベートでは名前で呼ぶとしたものだろう」
何を今更冷やかされてるのかと開き直ろうとしてふと、何かがひっかかる。
電話の向こう、柴崎の後ろで郁が騒いでいるのも気に掛かった。
「…俺は、と言うと」
まさか。
「肝心の新妻はまだ携帯の登録も咄嗟の呼び方も『堂上教官』なんですよ」
お前なんでバラすかーーー!!と切羽詰った絶叫が聞こえて、本日最大の眩暈がした。
なんではこちらの台詞だ。夫婦になってどれだけ経つと、それ以前に名前で呼べと言ってからどれだけ時間が経ってると思ってるんだ。いつまで上官部下の関係のままのつもりだ。
「…電話、代わりましょうか?」
柴崎の声に正気に戻る。自分の葛藤も把握されてるのだろう。声が楽しそうなのがその証拠だ。
代われと言い掛けて、止めた。
今郁を相手に会話を手短に畳める自信があまりない。
「いや、伝言で頼む。奥さんの要請に応えあまり飲み過ぎないよう帰るから起きて待っているように。…今夜は眠れると思うな、と伝えてくれ」
承りました。と柔らかい口調の返事を確認し、通話を終了した。


*


酔っ払いどもの冷やかしの追撃をかわし次の戦場へ行く一陣から全力で撤退し訓練速度で帰宅した堂上を待っていたのはベッドに立てこもった妻の姿だった。
自然と声が低くなる。
「…郁」
びくりと布団が小さく跳ねた気がした。
気配を殺せず反応も隠せずこれで特殊部隊が務まるのか。ため息をひとつついた。
「起きてるんだろ、郁」
「…」
問いかけに無言で返される。
息を潜めているのがバレバレだ。
必死に考えてそれでも考えが纏まらなくて突飛な行動に出るのはいつものことで、それが驚きの連続でペースを乱され続きで、そんな所も含めて郁の全てが愛おしいのだから仕方がない。
ただ、もう少し拗ねて困らせたい。
好きな子を苛めて楽しむガキかとこっそり苦笑した。
あえて足音を立ててベッドへ歩み寄り、立てこもる郁を布団ごと腕で囲う。
「今夜は眠れると思うな。そう柴崎から伝言を受けているはずだが?」
最後通達だと言わんばかりの声に、布団の中で困惑しているのだろう郁はぼそぼそと呟き始めた。

どうしよう、篤さん怒ってるよね。
でもあたし合わせる顔がないんだもん…。
奥さん失格とか思われてるかな…。

きっと自分では頭の中で展開されているだろう自問自答だが、郁は心の声が相変わらず凄く下手だ。だがそこではちゃんと名前で呼んだので許してやることとした。
「駄々漏れだ、アホウ」
身体を起こしてベッドに腰掛けるとぽすっと頭がある辺りを叩く。そうして漸く郁はおずおずと布団から顔を出した。悪戯がばれた子供のような顔でちらりと堂上の顔を窺ってから、バツが悪そうに俯く。
「ごめんなさい、篤さん」
その姿は叱られた子犬のようにも見えて、堂上は拗ねていた気持ちも忘れて郁の頭に手を置く。わしわしと撫でてやると郁は少し笑った。
「こっちは散々『郁が』『郁が』と冷やかされてきたのにな。
 うちの奥さんにとっては未だに俺が口煩い教官なのかと落ち込んでたところだ」
浮上してきたのを確認して少しからかってやると、郁は慌てて携帯を手に取る。携帯を操作し始める郁に首を傾げる堂上に、画面を向けた。
「もう、直しましたから!」
画面に表示されているのは確かに見覚えのある電話番号とメールアドレス、そして「篤さん」と表記されているメモリー。きっと柴崎にからかわれ赤くなりながら修正したのだろう。その場面を想像するだけで拗ねさせていた棘が抜ける気配がする。
後に残ったのはただ愛おしいと思う気持ち。
堂上は携帯をこちらに掲げる郁の手を取るとその指に口付ける。息を飲み身体を跳ねさせるのに気をよくした堂上は勢いのままその手を引いて細い身体を自分の腕の中に閉じ込める。ほんのり色づいた耳に誘われるように唇を落とすと慌てたように郁が身動ぎを始めた。流れるようなその動きは郁を十二分に煽る癖に考える隙は与えない。
「ん…っ!あ、あつ、篤さんっ?」
「なんだ?」
その耳に吐息を注ぎ込むように囁きかけると郁はぎゅっと眼を瞑って堪えようと身を捩る。堂上はそれを逃さず追い討ちをかけるべく真っ赤になって口ごもる郁の頬に、額に、鼻の頭に、そして唇へとキスを落としながらベッドへとその身体を沈める。
「…っ!」
「郁」
自分を熱っぽく呼ぶ声に、郁はそっと瞼を持ち上げた。自分に覆いかぶさる顔を見上げ、熱に浮かされたように瞳を揺らして微かに頷く。
蕩けるような堂上の笑顔に身も心も蕩かされてしまったように、郁はそっと瞳を閉じた。





----------


多分続かない。
柴崎にからかわれる郁と、タスクフォースにからかわれる堂上と、拗ねいちゃが書きたかったんだけど半熟。
書きたいネタは色々あるんだけど文章力や画力がないのがネックです。

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ぴくしぶ、はじめました。





面白そうなので追加してみました。
超鈍足更新予定(笑)
HN:
カズマヤエ
性別:
女性
職業:
残念な事務員
趣味:
絵描き・妄想・ゲーム
自己紹介:
お絵描きと妄想とゲームが大好きなどこにでもいるごくごく普通の残念な事務員。絵は遅筆、妄想を形にするのが巧くなく、反射神経も推理力もない残念なゲーム好き。
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